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内定・オファー・内定辞退防止

内定通知後から入社日までに企業がやる手続き一覧

2026年8月31日 公開 ・ 約7分で読めます

内定通知後から入社日までに企業が行う手続きは、内定通知書・労働条件通知書の交付から、提出書類の回収、社会保険関連の準備、受け入れ体制の整備まで多岐にわたる。抜け漏れなく段取りするための実務手順を、時系列で整理して解説する。

内定通知から入社までの全体スケジュールをまず描く

内定通知から入社日までにやるべき手続きは多く、担当者が抜け漏れなく進めるには、まず全体の流れをカレンダー化しておくことが重要である。一般的には「内定通知→内定承諾書の回収→労働条件通知→入社前の連絡・書類回収→入社時手続き」という順で進む。

中途採用では内定から入社まで1〜2カ月程度、新卒採用では内定(内々定)から入社まで半年〜1年程度と期間が大きく異なるため、期間の長さに応じて連絡頻度や内定者フォローの設計を変える必要がある。特に期間が長い場合は、内定辞退を防ぐための定期連絡を手続きの一部として組み込んでおくとよい。

内定通知書と労働条件通知書の作成・送付

内定通知は口頭や電話だけで済ませず、書面またはメール等の電磁的方法で内定通知書を交付するのが望ましい。あわせて、労働契約締結に際して明示が義務づけられている労働条件(就業場所、業務内容、契約期間、始業・終業時刻、賃金、休日等)を記載した労働条件通知書を、入社日までに交付する必要がある。

2024年4月からは、就業場所・業務の変更の範囲についても明示事項に追加されている。有期契約の場合は更新上限の有無なども明示対象となるため、雇用形態に応じて記載漏れがないかをテンプレート段階で確認しておく。

内定承諾書(誓約書)の取り交わし

内定通知とあわせて、内定承諾書(入社誓約書)への署名・返送を求める企業が多い。内定承諾書自体に法的な内定辞退の禁止効力はないが、応募者の入社意思を確認し、内定辞退が発生した際の選考人数の再調整を早期に判断する材料になる。

様式には、内定日・入社予定日、提出書類の案内、連絡先変更時の届出義務などを盛り込んでおくと、その後の入社前手続きがスムーズになる。返送期限は内定通知から1〜2週間程度を目安に設定し、未返送者には期限前にリマインドすることが望ましい。

入社時に必要な提出書類の案内と回収

入社日までに、雇用契約書(労働条件通知書と兼用する場合もある)、給与所得者の扶養控除等(異動)申告書、マイナンバー提出書類、年金手帳の基礎年金番号通知書またはその他基礎年金番号が確認できる書類、雇用保険被保険者証(前職がある場合)、給与振込先届、通勤経路申請書などを案内し、回収する必要がある。

中途採用者からは前職の源泉徴収票(年末調整のため、退職後発行)も必要になる場合がある。書類一覧はチェックリスト化してメールやオンラインフォームで送付し、提出漏れがあれば入社1〜2週間前を目安に個別に督促するとよい。

社会保険・雇用保険・給与関連の準備

入社日をもって、健康保険・厚生年金保険の資格取得手続き、雇用保険の資格取得手続きが必要になる。手続き自体は入社後(雇用保険は翌月10日まで、社会保険は速やかに)となるのが一般的だが、必要な情報(基礎年金番号、マイナンバー、扶養家族の有無等)は入社前に収集しておくと手続きが遅れない。

給与計算のためには、給与振込口座、通勤手当算定のための通勤経路、扶養控除等申告書の内容を入社前までに確定させておく。社労士や給与計算代行に依頼している場合は、必要書類の締切を委託先と事前にすり合わせておくとよい。

就業環境・受け入れ体制の準備とオンボーディング設計

PC・スマートフォン等の貸与機器、社員証、名刺、業務用アカウント(メール、勤怠システム、社内チャット等)の発行は、情報システム部門や総務との連携が必要なため、入社日の1〜2週間前には準備を開始する。座席、名札、初日のオリエンテーション資料も同時並行で用意する。

入社初日だけでなく、入社後1週間・1カ月といった節目でのフォローアップ面談を含めたオンボーディング計画を、内定期間中に立てておくと、早期離職の防止につながりやすい。試用期間の目的・評価基準・見直しのタイミングについても、入社前に本人へ説明しておくと、入社後の認識齟齬を防げる。

入社直前の最終連絡と当日の段取り確認

入社日の1週間前を目安に、集合時間・場所、持ち物、服装、当日のスケジュールを本人に最終案内する。特に新卒採用や在職中の中途採用者は、入社直前まで不安を抱えやすいため、簡単な連絡だけでも接点を持つことが内定辞退防止の観点からも有効である。

受け入れ部署にも、配属予定者の氏名・入社日・当日の動きを共有し、初日の教育担当者や歓迎の体制を確認しておく。これらの手続きをテンプレート化・チェックリスト化しておくことで、担当者が変わっても一定の品質で入社対応を続けられるようになる。

この記事のまとめ

  • 内定通知後の手続きは「内定通知書・労働条件通知書の交付→内定承諾書の回収→入社時提出書類の案内・回収→社会保険等の準備→受け入れ体制の整備」の順で段取りする。
  • 労働条件通知書には就業場所・業務内容・賃金等の法定明示事項を漏れなく記載し、2024年4月以降は就業場所・業務の変更の範囲も明示対象になっている点に注意する。
  • 内定期間が長い新卒採用では、手続きに加えて定期連絡やフォローを組み込み、内定辞退の防止につなげる。
  • 社会保険・雇用保険の資格取得手続きに必要な情報は、入社前の書類回収の段階で収集しておくと手続きが滞らない。
  • 入社1〜2週間前を目安に、機器・アカウントの準備、受け入れ部署への共有、本人への最終連絡を行い、初日から円滑にオンボーディングできる体制を整える。

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よくある質問

内定通知書と労働条件通知書は同じ書類でよいですか。

兼ねることは可能だが、それぞれ目的が異なる点に注意が必要である。内定通知書は採用の意思表示、労働条件通知書は労働契約締結にあたり法令で明示が義務づけられた労働条件を伝える書類であるため、労働条件通知書に必要な記載事項(就業場所、業務内容、賃金、労働時間等)が漏れていないかを個別に確認するとよい。

内定者から入社前に提出してもらう書類はいつまでに案内すればよいですか。

一般的には内定承諾後、入社日の1カ月前後を目安にチェックリストとともに案内し、入社1〜2週間前に未提出分をリマインドする企業が多い。マイナンバーや前職の源泉徴収票など準備に時間がかかる書類は、早めに個別対応してもらえるよう案内文で明記しておくと回収漏れを防ぎやすい。

内定期間が長い新卒採用では、手続き以外に何をしておくとよいですか。

内定通知後から入社までの手続きに加えて、定期的な連絡や懇親会、内定者研修などのフォローを設計しておくと、内定辞退の防止や入社後のオンボーディングの負荷軽減につながりやすい。特に半年以上内定期間が空く場合は、最低でも月1回程度の接点を手続きの一部として組み込むことが望ましい。

社会保険・雇用保険の手続きは入社前に済ませておく必要がありますか。

資格取得手続き自体は入社後に行うのが一般的だが、手続きに必要な基礎年金番号やマイナンバー、扶養家族の情報などは入社前に収集しておく必要がある。情報収集が遅れると手続きも遅延するため、入社時提出書類の一覧に含めて早めに案内するとよい。

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